前回に続いて、「子供に迷惑をかけないお葬式の教科書」から、内容についての解説や自分の考えなどを記していきたいと思います。

第一章「なぜお葬式は難しいのか?」

著者自身、20代の頃に実父の葬儀で喪主を務めた経験があり、その経験を活かせる職種はないか?ということで葬儀業界へ進まれたそうです。
実際に働いてみたら、葬儀の仕事が向いていた…この辺りの経緯は、非常に自分の境遇と近しいものがあります。

私も父親の死がきっかけで現在の会社に勤めました。それまでどんな仕事も長続きしなかった私が、葬儀の仕事に遣り甲斐を見出し、いつしか天職だと思うようになりました。そんな私が何の因果か、会社の代表になるのですから、人生何があるか分かりません。

さて、本題ですが、なぜお葬式が難しいのか?
1、時間がない
2、情報がない
3、精神的なストレス
が原因だと、赤城さんは自身の経験から述べます。

時に人の死というのは突然訪れます。
また、突然ではなく、入院していて医者から助からないと言われていても、ひと昔前までは、お葬式のことを事前に決めておくことが、良くないことだという風潮もありました。
まだ頑張って生きようとしているのに、お葬式のことを決めるなんて・・・ご家族はそんな罪悪感を持たれる方もいます。その気持ちもすごく分かります。

ですが、そういった家族の心情に付けこみ、情報もなにもない家族に対し、ぼったくる葬儀社(言葉汚くてすみません)がいたのは事実です。
今はだいぶ少なくなったと思いたいですけどね

また、消費者が情報を集めることをしませんでしたし、葬儀社側も開示してこなかったので、長らくお葬式はブラックボックスだと言われてきました。
家族に情報がない場合、最初から葬儀社優位で進んでいきます。さらには、ご家族は大切な人を亡くした精神的ストレスもあります。
パニック状態の中、葬儀社の言われるがままに、必要以上に高額なお葬式を売りつけられることがまかり通っていました。

この流れが大きく変わったのは、おそらくここ10~15年の間だと思います。
それまでの一般的なお葬式から、「家族葬」へとニーズがじょじょにシフトしていきました。原因としては少子高齢化や地縁・社縁の薄れ、経済的な事情など色々考えられますが、それまでの葬儀に消費者が疑問を持ったことも大きな要因だと思います。
さらに、ここ10年の『終活』ブームで自分の最期を考えることが悪くない。むしろ大切なことなんだという認識に変化しつつあります。
その結果消費者が、お葬式の情報を集めることが一般化されていきました。

今では、弊社にご葬儀のご依頼を頂く、実に8割近くの方は、何らかの形で弊社にコンタクトを取られた方になります。(リピートのお客様含む)
ただ、それでもまだまだお葬式は難しい=葬儀社選びは難しいのです。

次回はその辺りのお話をさせて頂きたいと思います。

小杉

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