今日は、家族葬での出来事を。
葬送のお手伝いをするなかで葬儀社のスタッフは、ご家族からいろいろな想いを伺うことができます。
先日、私が当番の日の夜のこと。喪主様がお線香を手向けにご来館されました。
弊社の霊安室でのご面会は、基本業務時間の９時～１７時なのですが、お仕事の関係などで、その時間帯でいらっしゃれない方もいらっしゃいます。
そういった場合は、お電話でご相談頂き、当番の者が対応させて頂いております。
公営の斎場では、預けて以降のご対面ができないケースもありますが、自社式場だからできるサービスとして、フレキシブルにご面会の対応をしているのです。
そういった訳で、その日は夜の当番だった私がご対応させて頂きました。その後、しばらくお話しをしていると、故人様が最後に食べたいと言っていたお食事の話しになりました。
何かの雑誌で見かけた折に、ふと退院したら食べに行きたいね～という会話になったのだそうです。
そのお店は通常は持ち帰りをしていないのですが、喪主様が既に電話で相談されていて、特別に対応して下さるということでした。
「お通夜の当日、納棺の前に取ってこようと思ってます。」と、おっしゃるので、すかさず伝えました。
「是非、私たちにお任せ下さい！喪主様が、お通夜の当日の忙しい中、都内まで出るのも大変でしょうから、私たちスタッフが取りに行きます」と
おそらく、他のスタッフが聞いたとしても、同様の対応をするだろうなと思い、即決で約束したのです。
そして、お通夜の当日…その時間に自由に動けるのが、私一人だったため上野まで行って来ました。
持ち帰りをやっていないお店なので、丼ぶりを持参。こちらは、１００均で適当なものが見つからず、す〇家で空の容器を頂き対応しました。
最後食べたいと言っていた丼ぶりを、丁寧に盛り付けて頂き、お会計を済ますと、
「ご冥福をお祈りします。」と店長からの一言。
まさか、お店の方からお悔やみの言葉を頂けるとは…私も感動してしまいました。
山椒がピリリと効いた「しびれ豚丼」を無事テイクアウト。
病院食に飽きて、こういうガッツリ系の丼ぶりを食べたかったのかなぁ？とか、スパイスの効いた料理がお好きだったのかなぁ？などと、想像しながら帰路に着くのでした。
はるかスタッフは、故人様やご家族に喜んで頂けるのであれば、手間は惜しみません。
よく「葬儀社にどこまで頼んで良いのか分からない。」と言う方がいらっしゃいますが、とにかく無理を承知でも、駄目元でも良いので、とにかくご相談ください。
何もご相談頂けないと、我々が出来ることも限られてしまいます。
ご相談頂ければ、ご家族と協力して最良の方法を見つけ、故人様を送らせて頂くこができます。
今後も、ご家族に寄り添ったはるかでありたいと思います。
小杉でした。