時事ネタが苦手なことを再認識したところで、改めて自分の生業としている葬祭業について綴りたいと思います。
普通に暮らしていると縁が無いので、気にされる方は少ないと思いますが、葬儀のチラシが毎週のように入ってきます。
念のため、他の会社の動向も少しは気になるので、チラシは捨てずに取っておくのですが、正直どこも変わり映えがしません。
新聞折込みってコスパが悪いので、毎月撒き続けていてもどうなんだろう?と疑問に思うことが多々あります。
実は私、葬儀社の組合の理事長をやっていて毎月10社ほどで集まるのですが、どの会社もチラシの効果が落ちた。もしくはほとんど効果が感じられない。とおっしゃる方がほとんど。
でも、何故チラシを撒くのか?と聞くと
「止めてしまうのが怖いから」と皆さん答えます。
弊社は事情があり、2・3年チラシの配布を止めておりました。最近は定期配布するようになったのですが、やはり一度始めてしまうと辞めるのが怖くなります。
そこで、せっかくチラシを撒くのであれば、効果的なものをと、今いろいろ考えているところでして…まずは同業他社のチラシを分析してみました。
しかし、残念ながら弊社に入ってくる折込みチラシからはほとんど参考になることはありません。
駅から徒歩5分。季節のお花いっぱい。(根拠のない)お客様評価第一位、満足度第一位。会員入るとお得ですよ。事前相談受付中など。10年前はウチの会社位だった、家族葬専門をうたう葬儀社も増えました。
でも、ウチの会社のチラシも同様な会社ばかりと見られて埋もれてしまうんですよね。
どこの会社も伝えている事は似たり寄ったり。そして、ほとんどの会社が一番にアピールしていたのは『価格の安さ』でした。
インターネットを検索しても「低価格」。チラシを見ても「低価格」。全ての顧客が低価格(安かろう悪かろう)を求めているのでしょうか?
なんだか、顧客をバカにしている気がします。今の時代、安ければ選んでくれるんだろ。そんな意思さえ読み取れてしまいます。
例えば、不動産屋さんに行ったとして、こちらから希望を言っていないにも関わらず、六畳一間、風呂無しの物件を何か所も見せられたら嫌ですよね?
車を買いに行ったのに、10年落ちのボロボロの車ばかり勧められたら嫌ですよね?
葬祭業は、大切な人を亡くしたご家族の心に、できる限り寄り添い、悲しみから立ち直るまでのお手伝いをするサービスです。低価格しかアピールするポイントがないのは悲しいです。
葬送空間はるかでは、私たちが考える「適正価格」に自信を持ち、その価格の理由に納得して頂いたご家族に対し、誠心誠意お手伝いして参りたいと思います。
それと、チラシを分析していて思ったのですが、9割以上の会社が低価格をうたうばかりで、『人』が見えてこないという点です。
葬儀の担当者は、ご依頼を承ってからご葬儀を終えるまで、そしてアフターフォローとしてお手続きのご説明をしたりと、一週間以上にわたりご家族と接します。
その後も、四十九日法要や新盆、一周忌など長い期間ご家族をサポートし続けることもある。
一番大切などんなスタッフにお手伝いして貰えるのか?そこが、全く見えてこないのです。どこもかしこも、芸能人の写真や、よく見かけるフリー素材の写真やイラストばかり。
一方で、この前はるかメンバーズの皆さんに、ちょっと協力して~とお願いして撮ったのがこちらの写真。
近々、南区役所のCMでデビューします。お楽しみに!
どうせチラシ自体の効果が落ちているならば、思い切ったチラシを作って失敗しよう。
そう思って、次のチラシは他社とは全く違うものを作ります。
その経過もこのブログで報告できればと思いますので、よろしくお願いいたします。
小杉でした。